手描きうちわ大集合 国立ゆかりのアーティスト24人 -「国立うちわ市」 28日まで・国立市-

 “おうちギャラリー”と称する国立市のギャラリービブリオで、6月18日から「国立うちわ市」が開かれる。寅さんや、かつての映画スターの似顔や銭湯絵の富士山などが手描きされたうちわ80本。いずれも世界に一つ、1点ものばかりだ。

季節の風物詩に

銭湯壁画と同じペンキで描いた丸山清人さんの「うちわ絵富士山」

銭湯壁画と同じペンキで描いた丸山清人さんの「うちわ絵富士山」

 国立駅南口から徒歩3分、築半世紀になる木造民家の同ギャラリーで、国立うちわ市が開かれるのは昨夏に続いて2回目だ。
 大学通りでの「くにたち朝顔市」のように、季節の風物詩となるような企画をと、画廊主の十松(とまつ)弘樹さん(54)は昨年、同市在住、出身のアーティスト達にうちわ市を呼びかけた。「うちわ絵なら、畳敷きの展示室にぴったりではないか」と、考えていた。竹製の骨に白い紙を貼ったシンプルなうちわが、アーティストたちによって、様々なタッチとテイストにより、コンテンポラリーアートに変化していた。

展示の準備をする十松さん

展示の準備をする十松さん

  くすんだ柱や壁、鴨居にも洗濯ばさみで吊り下げて展示したところ、「懐かしい雰囲気」「多士済々、味があるよね」などと、来場者にも出品者にも大好評だった。

「最後の銭湯絵師」も初参加

【左から】 古内ヨシさん(絵本作家)、茶谷怜花さん(イラストレーター)=小さなネコがたくさん描かれている、降矢奈々さん(絵本作家)、赤枝由子(よりこ)さん(イラストレーター)=描いたネコの首輪は本物の鈴つき、谷山彩子さん(イラストレーター)の作品

【左から】 古内ヨシさん(絵本作家)、茶谷怜花さん(イラストレーター)=小さなネコがたくさん描かれている、降矢奈々さん(絵本作家)、赤枝由子(よりこ)さん(イラストレーター)=描いたネコの首輪は本物の鈴つき、谷山彩子さん(イラストレーター)の作品

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 今夏も、イラストレーターで、国立市観光まちづくり協会のイメージキャラ・くにニャンの生みの親、茶谷怜花さん。古本屋研究の第一人者で書評家の岡崎武志さん。同市の芸術小ホール「すたじお寄席」レギュラー落語家・立川らく次さんら昨年からの出品者18人に加えて、同市に住む「最後の銭湯絵師」の一人、丸山清人さん。画家の降矢洋子さんと娘で共に絵本作家の降矢奈々さん、アンヴィル奈宝子さんら6人が初参加。降矢奈々さんは十松さんの中学時代の1年後輩で、現在スロバキアに住んでおり、国際郵便で作品が送られて来た。

熊手や江戸の遊び絵風に

招き猫と福助。「裏の絵をお楽しみに」と作者のつきおかさん

招き猫と福助。「裏の絵をお楽しみに」と作者のつきおかさん

 「うちわは江戸時代には必需品でしたよね。道具としてだけでなく、遊びや仕掛け絵もできる」と言う絵本作家・つきおかゆみこさん(36)は、武蔵野美術大学造形学部デザイン学科在学中から江戸期の遊び絵を研究。処女作「くいしんぼうず」(くもん出版)、「おりがみにんじゃ」(あかね書房)など、江戸の遊び絵がベースになっている。
 今回、つきおかさんは「うちわは熊手と同じ形に見えて、1点は夏の熊手風に、招き猫と福助は表裏で動きのあるように仕上げて、遊び心を」と、自作を語ってくれた。
 24人から届いた80本のうちわを前に、十松さんは「実際に使っても額に入れても、室内用簾に取り付けても楽しめます」と話す。1点4000円で販売もしており、お気に入りは早い者勝ちだ。

 国立うちわ市は6月28日まで11~19時、水曜定休。入場無料。国立市中1-10-38。
 電話番号042-511-4368

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