地域の伝統文化を見直そう -西多摩の「三匹獅子舞」写真展-

地元の写真家櫻井保秋さんの記録写真

 境の白髭神社獅子舞(奥多摩町。8月16日)。高さ30メートル、幅40メートルの白髭大岩が迫る白髭神社の前での奉納舞


境の白髭神社獅子舞(奥多摩町。8月16日)。高さ30メートル、幅40メートルの白髭大岩が迫る白髭神社の前での奉納舞

 羽村市の生涯学習センター「ゆとろぎ」で1月11日から伝統文化ウィークが始まる。その中で西多摩の40地区で江戸時代から伝承されている「三匹獅子舞」の写真約90枚が羽村市教育委員会主催、奥多摩町教育委員会後援で展示される。「西多摩の宝として伝承されてきた三匹獅子舞を多くの人に知ってほしい」と企画者のゆとろぎ総合コーディネーター靏貝(つるがい)郁子さんは言う。

ビデオで獅子舞を紹介

 樋里の八坂神社・貴布禰神社獅子舞(檜原村。8月最終土曜日)。笹の間から出てきた蛇に驚くが最後は食べてしまうという「笹掛り」より


樋里の八坂神社・貴布禰神社獅子舞(檜原村。8月最終土曜日)。笹の間から出てきた蛇に驚くが最後は食べてしまうという「笹掛り」より

 写真は地元羽村の写真家・櫻井保秋さん(1937~2002年)が20年間にわたって撮影したもの。奥多摩町に14カ所、あきる野市10カ所、檜原村7カ所、日の出町1カ所、瑞穂町1カ所、青梅市7カ所の計40地区の獅子舞がある。今回の写真展は、妻の瑞枝さん(72)が夫が残した2万8000枚のポジフィルムの中から100点余りを選び、82点を組み写真にして16枚のパネルに、他に全紙大などの写真8点も展示。特別展示として享保5年(1720年)に制作された「奥多摩町境の獅子頭」も並ぶ。期間中、会場となる展示場では奥多摩町3地区の獅子舞をビデオで流す計画もある。

集落が誇れる共有財産

 西多摩のお祭りは7月から10月の土、日に集中する。生来祭り好きの櫻井さんは、愛車にセットしたテープから流れる笛の音を聞きながら現場に通いつめた。
 三匹獅子舞はお腹に太鼓を抱えた二匹の雄獅子と一匹の雌獅子、4から6人のささら擦り、笛方、唄方で構成される。神に一年の無事を感謝し、また一年の無事を祈願する祈りの後の芸能だ。舞の物語の基本は雌の獅子をめぐって雄の獅子が争う。動物特有の動きと勇壮で激しい舞いが見ものだ。
 急斜面の多い山間部にある西多摩では、神輿でも山車でもなく、三匹獅子舞が「俺んところの獅子舞が一番!」と誇れる集落の共有財産として継承されてきた。櫻井さんは1991年に写真集「獅子の風 東京西多摩・三匹獅子舞」を出版。その後も亡くなるまで三匹獅子の写真を撮り続けた。
 儀礼文化学会会員で、多摩地区の郷土芸能の写真を撮っている金子哲也さん(72=多摩市)は「継承が難しい状況の中で、養沢(あきる野市)で50年ぶりに獅子舞が復活したというニュースもある。郷土芸能の復活は地域を活性化させます」という。
 各祭りの詳細はHP「東京・多摩の郷土芸能」を参照(祭りの日程は地元に確認を)

「ゆとろぎ伝統文化ウィーク」

 写真展「西多摩の三匹獅子舞」は「ゆとろぎ」で
1月11日~19日、10時~17時(最終日16時まで)。無料。
1月11日17時、沖縄伝統芸能「琉球舞踊」公演。
18日17時「富山県民謡越中おわら節」と
「津軽三味線」(共に有料)。
他に19日13時半、羽村太鼓など、
12日12時、邦楽の調べなどの無料公演がある。
電話番号:042-570-0707

M041_01_•ô’Jmap

Comments are closed.