野の花とハーブの押し花で「春が来た」12人が50点出品    多摩市で作品展 3月21日まで

野の花の押し花作品「春が来た 里に来た」=縦35cm、横1m

野の花の押し花作品「春が来た 里に来た」=縦35cm、横1m

 道端や空き地などに咲いている野の花、ラベンダーやセージなどのハーブの押し花を楽しんでいる多摩市の「花ごころの会」の作品展が3月16日~21日、京王聖蹟桜ヶ丘ショッピングセンターのギャラリーで開かれる。足元にもこんな愛らしい花が咲いている! 1点1点がメルヘンの世界に誘ってくれ、「春が来た」と心の扉も開いてくれそうだ。

野の花が絵の具になる

押し花を使った表現の可能性を見て欲しいと金子さん

押し花を使った表現の可能性を見て欲しいと金子さん

 「道々に咲いている花も、押し花にしたら表情が違ってくる!」。職場の先輩から手ほどきを受けて、押し花に目覚めたという「花ごころの会」主宰者の金子幸子さん(67=多摩市落合)。 花の採取や乾燥方法、作品作りの基礎を3年ほど教わった後、押し花教室や押し花作家の作品展に足を運び独自の感性を磨いてきた。自分には何の技術も知識もないと思い込んでいた金子さんだが、「押し花に自分を活かせるかな」と徐々に思えるようになっていった。
 「それまで雑草と思っていたのに、押し花にすると絵の具になる」。ありふれた野草も愛おしくなった。河原の土手や団地街の歩道、駐輪場の片隅など、野の花の“絵の具”を求めて歩く。「自然に遊んでもらっているみたい」。

野の花の心が伝わってくる

ピンセットを巧みに使いこなして制作

ピンセットを巧みに使いこなして制作

 帰宅するなり採取した草花の姿を整え、和紙にはさみ、さらに乾燥板とポリウレタンにはさんで、5~6層ごとにベルトで縛る。1週間ほどで、スミレはすみれ色に、ハルジョオンは淡いピンクに。鮮明な色を保ったまま押し花に。
 赤や黄、ブルーなど色別に仕分けしたポリ袋の詰まった発泡スチロール容器を、金子さんは「私の絵の具箱」と笑う。それからの作品作りが楽しみでもあり、闘いでもある。
 金子さんの作品は、落葉やオリーブの葉で丸屋根やレンガ塀を、カスミソウの葉で林を表現したり、絵本のようにドラマが感じられる。
 ただ作品を創るだけでは自己満足に終わり、進歩もない。試しに「家庭画報」(世界文化社)のクリエイターコンペ「家庭画報大賞」に応募してみたら、準大賞・アイデア賞に選ばれ、審査員の玉村豊男さん(画家・エッセイスト)から「野の花の心が伝わってくる」と。
 翌2000年には大賞にも輝き、自信につながった。翌年には、伊勢丹立川店で個展を開催。押し花がブームでもあり、展示即売会は盛況だった。

続ける努力と向上を目指して

レンガもユーカリの葉で表現

レンガもユーカリの葉で表現

 息子の中学時代の文化祭で、父母の作品コーナーに展示したのがきっかけで、自宅で押し花を教え始めて、約25年になる。4~5人でダイニングテーブルで、何処にどんな花が咲いているとか、デザインの工夫などの情報交換の場になっている。「生徒と言うより仲間ね。仲間がいたから、今日まで押し花をやってこられた」と、金子さんは何度も繰り返す。続ける努力と向上を目指して、2年に1回、作品展を開催。12回目の今回は、「春が来た」をテーマに、金子さん含めて12人で50点余りを展示する。
  

■ 野の花とハーブの押し花展 ― 春が来た ―

3月16日(木)~21日(火)10時~18時(最終日17時まで)02_P115_01_01
京王聖蹟桜ヶ丘ショッピングセンターAB館・5階連絡
ブリッジギャラリー(京王線聖蹟桜ヶ丘駅東口下車)
押し花デザイン「花ごころの会」主催
入場無料 
電話042-373-5815(金子さん)

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