地域の心なごむ空間に 自宅前に手作り 中山バラ園 八王子市

 今年のバラの開花は遅く、6月1週目まで楽しめそう。八王子市南部の中山に住む下村毅(たけし)さん(43)が地域に公開している自宅前の中山バラ園のバラも見ごろを迎えた。自宅の家側のつるバラもいい香りを放っている。鉢植えや無人生花販売コーナーもあり、地域の人々の心をなごませてくれる空間として愛されている。

中央に小道を作りベンチも

下村さんの家側の見事なつるバラ。右側にサハラ’98が咲く

 八王子駅と南大沢駅を結ぶ京王バスで「中山」バス停で降りる。中山交差点を北野台方面に進むと「中山バラ園」が見える。
 入口のフェンスには「OPEN COME IN」のプレートがかかっていた。間口8㍍、奥行20㍍ほどの敷地の中央には入り口から奥に小道が伸び、パーゴラやベンチも置かれている。「30種類から40種類、60本ほどのバラを中心に、ユリやダリアなど1年中花が絶えないように植栽しています」と下村さん。同バラ園前の道沿いには、なみのり保育園、八王子市立中山小学校、中学校が並んでいる。通学、通園途中の子どもたちが同バラ園に寄って、花を観察したり、香りを楽しんでいる。

中山バラ園の入り口

 下村さんの自宅のバラも拝見。壁面に沿って、向って右からサハラ’98、ゴールデンセレブレーション、そして16世紀ルネッサンス期のフランスの詩人の名がつく、ピエール ドゥ ロンサール(花弁は薄黄色で中心がピンク)が見事に開花。玄関側の壁面には雪のように真っ白な花のアイスバーグも。

黄色からオレンジに変化する種類に魅せられて

道路挟んで自宅の向かいにある満開前の中山バラ園

 下村さんは長野県出身。「人と接する仕事をしたい」と上京し、介護専門学校へ。介護福祉士の資格を取って多摩市にある「島田療育センター」に就職。結婚して、2005年に中山に引っ越してきた。「知人が咲かせるバラの花姿や香りに魅せられて、バラの植栽をはじめました」。長野の実家でも両親が趣味でバラを育てていたこともある。始めに手にした株が「サハラ’98」という名前のバラだった。花径7~8㌢。咲き始めは明るい黄色だけど、徐々に中心からオレンジ色に変化する四季咲きのつるバラで香りもいい。
 「2年目の春に2㍍も伸び、適切な管理をすることで、たくさんの花を咲かせられると確信」。バラの生育に関する栽培知識や、種類ごとの特性を学習し、中山バラ園を5年ほど前に開園した。

新鮮だから長持ちする生花

バラ園のオーナー下村毅さん

 下村さんは毎朝5時過ぎに起きて、咲き終った花びらを摘んだり(花柄摘み)、水をやったり。休日には肥料やりや、病気の予防作業、つるの誘引などなかなか忙しい。


5月~11月には生花無人販売もしている。季節の花が一束100円と廉価

 5月から11月の花の季節には「無人の生花販売コーナー」を自宅花壇に設置。売り上げはバラ園の肥料代等の維持費用に充てている。
 「ご近所の皆さんがバラの開花を楽しみにしていてくれて、写真を撮ってくれたり。地域のたくさんの人と交流が生まれました。日常に花のある生活のお手伝いが出来ればうれしい」と下村さん。

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