武蔵野の歴史・昔話 紙芝居で伝えて10年 むさしの紙芝居一座

7月14日吉祥寺で口演会

「むさしの紙芝居一座」の前列左から2人目が座長の足立恵子さん。後列左端が志村弘昭さん。同中央が鈴木豊次さん

「むさしの紙芝居一座」の前列左から2人目が座長の足立恵子さん。後列左端が志村弘昭さん。同中央が鈴木豊次さん

 「吉祥寺になんで吉祥寺というお寺がないの?」「武蔵野に汽車が初めて走った日」など、武蔵野市の歴史や昔話を題材にした紙芝居口演を続けて10年を迎えた「むさしの紙芝居一座」。小学校や保育園、高齢者施設、在宅支援センター他への出前を年間約50回も。今月14日(土)13時から、吉祥寺駅北口商店街の「コピスふれあいデッキ」で、毎月第2土曜日恒例の口演会が開かれる。

郷土史家から地域の昔話を

「ふりそで火事」を口演する赤松絢子さん

「ふりそで火事」を口演する赤松絢子さん

 TVゲーム世代の子どもたちから「面白かった」と言われると、やめられないと苦笑する「むさしの紙芝居一座」。実働メンバー7人は50代~70代。座長の足立恵子さんが所属していた「NPOスクール・アドバイス・ネットワーク」(杉並区)から薦められ、地域史や民話を紙芝居で伝えて行く連続講座に参加したのがそもそも。
 平成19年10月、同講座受講生15~16人で一座を設立。翌年7月から武蔵野市教育委員会と共催で、青少年育成事業として紙芝居連続講座や口演活動を始めた。市内に「べぇべぇ言葉」を話す人がいると聞いて、郷土史家の宮崎勇さんを訪ねた。吉祥寺の原住民と言われた宮崎さんから、武蔵野界隈の昔話を聞いて、紙芝居に仕立てた。平成22年1月、宮崎さんは91歳で他界された。

交通安全や防犯、地震災害などの演目も

毎月、吉祥寺北口「コピスふれあいデッキ」で行っている口演

毎月、吉祥寺北口「コピスふれあいデッキ」で行っている口演

 吉祥寺の地名の由来を伝える「ふりそで火事」や「武蔵野に初めて汽車が走った日」「武蔵野に電気が入った日」など、歴史と昔話だけでなく、武蔵野市で晩年を送った野口雨情の作詞した「七つの子」も作品にした。4年前に井の頭自然文化園で69年の生涯を終えた「ぞうのはな子」。同市立第三小6年生が学芸会で上演した創作劇台本を紙芝居にした「輝け きみの命」など、演目は50作以上も。
 その殆どの絵は志村弘昭さんが描いている。志村さんは若い頃、漫画家を目指していたそうで、一話に12~13枚、場面展開や構図は難しいが、ホットに描いた絵は好評だ。
 座長の足立さんによると、1回の口演は約30分。1演目7~8分。3演目の最後には元自動車教習所指導員で、交通安全漫談歌手として、活躍中の鈴木豊次さんの交通安全・防犯紙芝居を加えている。東日本大震災以来、「津波」や地震を題材にした「そのとき、あなたは…」も、演じることが多いそうだ。

語りと絵で、心と夢と感動を

 紙芝居舞台にセットするのはB4サイズ(縦約27㌢、横約37㌢)の静止した絵だが、子どもたちを惹きつけるらしい。障害児の放課後教室では、児童たちが30分も座っていたのは奇跡だと言われた。「心の通じにくいデジタル画像と違って、紙芝居は語りの技術と絵で、心と夢と感動を伝える日本独自の文化だ」と、一座のメンバーたち。「そろそろ限界かな」と言いつつも、声が掛かれば何処へでも、口演に出向いている。電話番号090-4078-6134足立さん。

■むさしの紙芝居一座口演

 ◇7月14日(土)13時頃から、吉祥寺北口商店街の商業施設「コピスふれあいデッキ」で、「むさしの紙芝居一座」口演、ミュージカル紙芝居屋「劇団どろんこ座」のゲスト口演も。参加無料。
 ◇7月22日(日)13時半と14時半、武蔵境駅北口から西へ徒歩12分、「武蔵野ふるさと歴史館」で、「むさしの紙芝居一座」口演。入場無料。

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