中村哲医師の志を継ぐ ペシャワール会支援演奏会「メサイア」 2月29日 小平市で

 昨年12月、アフガニスタンで凶弾に倒れた中村哲医師(現地事業体「PMS」総院長、NGO「ペシャワール会」現地代表、享年73)を偲ぶ会や中村さんの遺志を継ぐ「PMS・ペシャワール会」(福岡市)を支援する動きが起きている。小平市で2月29日同会を支援する「メサイア」演奏会(郡司博指揮)が開かれる。

百の診療所より一本の用水路を

中村哲さん

 1984年、パキスタンの病院へ赴任した中村さんは、ハンセン病をはじめあらゆる病気の治療をする。2000年にアフガニスタンを大干ばつが襲う。汚い水を飲まざるを得ない多くの子どもたちは下痢で命を落としていった。2000年から開始された井戸掘削は、2001年のアメリカ同時多発テロ後、米軍の空爆が激しくなった中でも続けられ、2008年までに飲料用井戸約1600本、灌漑用井戸13本掘削、地下水路38カ所を再生した。

郡司博さん

 一方「百の診療所より一本の用水路を」と、2003年から中村医師・PMSは用水路建設を始めた。
 アフガニスタンは元々豊かな農業国だった。「水さえ引けば農業は復活する」と同国最大規模の水量を誇るクナール河から水を引くため地元の人々と共に用水路建設を始めた。きれいな飲み水、そして農地に水がいきわたり、畑がよみがえり65万人以上の人の生活が支えられた。

車いす支援に続き、会の支援を

クナール河の水を引くことで干ばつで茶色だった大地が元の緑の大地に=マルワリード用水路H地区スランプール平野

 「メサイア」演奏会を後援している認定NPO法人「おんがくの共同作業場」(立川市)はクラシック音楽を広める活動と、国際協力と平和の推進を図る活動をしている。02年から地雷で傷ついたアフガニスタンの子どもたちに車いすを贈るベネフィットコンサート(募金)を昨年まで実施。18年の間に380台以上を贈り、180台を修理した。「この車いすのベネフィットに引き続き、ぺシャワール会の活動を支援することで、アフガニスタンの人々の生活を支えたい」とNPO副代表でもある郡司さんは言う。

おんがくの共同作業場から寄贈された車いすに乗り喜ぶ、地雷で傷ついたアフガニスタンの少女=写真・同作業場

 「メサイア」は1741年、ヘンデル作曲。管弦楽はオラトリオ・シンフォニカJAPAN、4人の独唱、同演奏会主催の小平コーラス・アカデミーはじめ110人の合唱で構成。
 2月29日(土)13時開場、13時半開演。13時20分よりペシャワール会からあいさつ。ルネこだいら大ホール(小平駅南口3分)。全席指定S4000円、A3000円。当日、ペシャワール会支援の募金をつのる。チケット収益を合わせて同会に寄付する。電話番号042-522-3943おんがくの共同作業場

《多摩地域での関連イベント》

 ■映画「アフガニスタン 干ばつの大地に用水路を拓く」上映と講演会 3月25日(水)19時~21時半(開場18時45分)。講演は現地元ワーカー目黒丞さんが話す。宮地楽器ホール(武蔵小金井駅南口前)。150人。上映協力費500円。主催キムーン・フィルム。電話番号042-316-5567
 ■出版NPO「本をたのしもう会」創立20年記念講演会「中村哲医師の志を継ぐために」5月23日(土)、14時~16時、三鷹市公会堂光のホール(三鷹駅北口からバス「三鷹市役所前」下車)。講師は村上優さん(医師、ペシャワール会会長、PMS総院長)、澤地久枝さん(作家)ほか。申込み先着700人(3月末から受付開始)。聴講料2000円(経費を差し引いた全残額をペシャワール会に寄付する)。問合せ090-2662-5218同会

■ペシャワール会 PMS支援室 〒810-0003福岡市中央区春吉1-16-8VEGA天神南601号 電話番号092-731-2388(10:00~19:00)FAX092-731-2373

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