三角屋根の旧国立駅舎 4月4日 公共施設としてオープン

まちの魅力発信と交流拠点に

公共施設として再スタートする旧国立駅舎(国立市東1-1-69。のべ面積約200平方㍍)


 赤い三角屋根に白い壁、中に入ると一番大きなフロアの広間にはロマネスク風の半円形窓や柔らかい照明、大正期の雰囲気が感じられる改札口や切符売り場だった窓口が再現されている。JR中央線の高架化工事のため、解体された旧国立駅舎が、2年間の再築工事を経て、ほぼ元の場所に復原され、4月4日(土)11時にオープンする(予定)。

ドアがある創建時の姿に

屋根窓がある旧国立駅舎

 解体時には、南側面にも東側面にも壁は無く、柱だけだった。今回創建当時に復原した旧国立駅舎は両面に壁と窓があり、南と北の玄関口にはドアと戸が付けられている。三角屋根の東西にドーマー窓(屋根窓ともいう)が復原されていた。室内を見ると、広間の腰板部分には青磁タイルが貼られ、ちょっとしゃれている。


同駅舎の広間。手前が改札口、右奥に切符売り場の窓口が見える

 間取りは、様々なイベントを展開する広間、その北西には常設の展示や企画展用の展示室(旧手小荷物扱所)、広間の西には、くにたちの見どころや市内の情報を発信する、まち案内所(仮称・旧出札口)がある。
 「まちの魅力発信と交流拠点になるように市民と一緒に、この場を育てていきたい」と永見理夫(かずお)市長は言う。

まちの歴史と文化を語るシンボルに

佐藤収一さん

 国立のまちは当時の箱根土地株式会社(現株式会社プリンスホテル)の堤康次郎(やすじろう)社長の学園都市構想によって開発が進められ、1925年(大正15年)東京高等音楽学院(現国立音楽大学=立川市)の移転、国立駅の開業、そして2年後には東京商科大学(現一橋大学)の移転が行われた。多数の大学生が通学する駅が必要ということで、箱根土地が駅を造り、鉄道省に寄付した。
 現存当時は都内で原宿駅などに次ぎ、大正期の木造駅舎としての希少価値が高かった。今では市指定の有形文化財だ。
 「国立駅舎とその周辺の緑と円形公園の3つが国立開発のシンボルだった。駅舎が復原して、次は駅前の緑の広場と噴水のある円形広場の開発に期待する」と、元国立市観光まちづくり協会会長で建材資材製造販売の、株式会社サトウ会長・佐藤収一さんは言う。

賑わいと憩いと情報発信の場に

旧国立駅の三角屋根の駅舎とゆるキャラ「くにニャン」のコラボラベルの「くにたち2019 ボージョレー・ヴィラージュ・ヌーヴォー」2780円(せきや)

 国立駅前の富士見通りの入口に店を構える酒店「せきや」は分譲地区の1号店で開業は国立駅の開業の1週間前だった。「当時は周囲に民家はぽつり、ぽつりと建つほどだったと聞いています。復原された旧駅舎では国立ブランドの販売が可能になると地域も活性化するので、お願いしたい」とせきや酒類販売株式会社代表取締役の矢澤幸治さん。
 大学通りの洋菓子喫茶「白十字」の創業は1955年。会長の山井佳代子さんは、国立音大の声楽科卒業生。「景観が美しく、音楽と芸術のまちくにたちに、三角屋根の駅舎は不可欠です。復原された駅舎にぜひピアノを設置してほしい」と。

本『国立三角駅舎物語』

 国立市観光まちづくり協会では、旧国立駅舎オープンを記念して国立のまち歴史研究会(代表・嶋津隆文)編の冊子『国立三角駅舎物語』を発行。旧駅舎の歴史、国立ゆかりの文化人(山口瞳、嵐山光三郎など13人)が紹介されている。B5判96頁。500円+税(旧国立駅舎内などで扱う予定)。電話番号042-574-1199同協会

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