個性あふれる2店がオープン 小平市小川町

右手前から本屋、菓子店、生花店が仲良く並ぶ

右手前から本屋、菓子店、生花店が仲良く並ぶ

 新緑が眩しい季節、大型店舗が並ぶ府中街道からちょっと入った一角に、先月末、小さな本屋とお菓子のアトリエがオープンした。ミニチュアランドのような一角で、コテージ風の建物の手前から、本屋と粉菓子店、生花店が三姉妹のように並んでいる。クォリティにこだわる3店で、共有のウッドデッキに、心地よい風が吹き抜けている。

小川に草舟を浮かべて船出「草舟あんとす号」

草舟あんとす号の宮岡絵里さん

草舟あんとす号の宮岡絵里さん

 4月23日オープンした植物の本屋「あんとす号」。
 まだペンキ塗りたてらしい引き戸を開けると、フランシス・バーネット著「秘密の花園」や甲斐信枝作・画「雑草のくらし」など、懐かしいタイトルが目に飛び込んできた。20平方m足らずの店内に草木や花、ハーブなど植物をテーマにした本ばかり並んでいる。店名の「あんとす」はギリシャ語で「花」を意味して「号」はGoの意も。
 街中から書店が消えていく時代だが、「秘密の花園」を読んで、植物に興味を持ったと言う店主の宮岡絵里さんは、飯能市のハーブガーデンで庭師を6年、書店でのアルバイトを経て、この地で開店にこぎつけた。

本の扉を開いて植物に親しむきっかけに

 本棚には「たべられるしょくぶつ」「よもぎだんご」など福音館書店の絵本から、フォト紀行「庭の小道から・英国流ガーデニングのエッセンス」(西村書店)、「プリニウス博物誌」(八坂書房)など、植物に関わる園芸・畑・植物学・料理・物語が100冊ほど。思わず手に取ってみたくなる。
 宮岡さんは「庭師や本を通して、人智では及ばない植物の力やヒーリング効果を実感した」と語り、本の扉を開いて植物に関わるきっかけにして欲しいとのこと。ハーブの種も販売中。
 開店した4月23日は「サンジョルディの日」。スペイン・カタルーニャ地方には、男性から女性にバラを贈り、女性は男性に本を贈る風習があるそうだ。ユネスコが制定した「本の日」でもあった。

素朴で優しい生成りの菓子アトリエConafe

コナフェの中田ひろこさん

コナフェの中田ひろこさん

 隣り合った三角屋根の部屋は、国産小麦やきび砂糖、米油など素材にこだわる“生成りの菓子”店「アトリエConafe(コナフェ)」だ。お菓子教室や出店販売、委託販売を十数年経て、中田ひろこさんが開店した。「子育てもそろそろ卒業、お客様と直接触れ合える機会を、と考えていたら、東隣の「コトリ花店」の永島理夏さんから、「小さな空店舗がある」と、声をかけてもらった。
 大学2年の長女と高校1年の長男が幼い頃から、自宅で母と子のお菓子のレッスンを始めた。菓子作りはほぼ独学だそうだが、安心できる素材を使い、 アレルギーになりやすい素材を使わなくても、美味しくできるレシピを研究してきた。「生成りのお菓子=文化出版局」の本も出版。
 15平方mほどの店内に、小さなスプーン型のスプーンクッキー、白みそクッキー、レモンクッキー(いずれも1袋270円)、子どもに人気のリスのクッキー(120円)、シフォンケーキ(350円)など人気定番の他、季節限定品も。ギフトの用命、発送にも応じている。

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