隠れ家的な憩いの空間 カフェ&フラワー 花よろず 70代、国立で再スタート 森本美栄さん夫妻

居心地のいい空間でガレットと手打ちそばランチ

国立での出会いを楽しみにしている森本美栄さん

 「自分たちが楽しめ、人とも関わりたい」と、開店にこぎつけた同カフェへは、国立駅南口から西へ徒歩8分ほど。初めて訪ねる人は「入っていいのかしら?」と戸惑うほど、ひっそりしている。坪庭風の植え込みとウッドテラスに続く店内に入ると、花と緑と居心地のいい空間が迎えてくれる。
 フロアの南側にも小さな池と梅や柿、カエデなどの古木が植わった庭がのぞめる。「今朝はメジロが2羽、先日はコサギもやって来て…」と、庭先のエサ台を眺めながら語る美栄さん。
 水・金・土・日曜はガレット(そば粉を使ったクレープ)ランチセットとカレープレートセット。木曜は夫が打つせいろ蕎麦ランチを提供。目白店時代からの人気メニュー。持男さんは第二の職場に転職すると同時に、大学時代の親友の蕎麦打ち道場で、みっちり身に着けた。

花と緑に関わる仕事がしたい

スロープも設けられているエントランス

八丈島で育った美栄さんは、幼い頃から葉っぱの裏と表の違いに興味を持ち、ソテツの実をコンクリート壁にこすりつけて表皮をはがして遊ぶなど、植物に触れるのが大好きだった。
 18歳で上京、短大を出て就職。持男さんと結婚後は、転勤族の夫について社宅を転々。東京勤務になり、大宮市のマンションに移転。その間も道草を摘んで花束などにして楽しんできた。
 男児二人の子育てが一段落した頃、「花と関わる仕事がしたい」と、美栄さんは本や雑誌で研究する傍ら、花屋の店舗やホテルのロビーなどを見て歩いた。フラワーデザインも学んだ。
 1980年代後半、当時はホテルや結婚式場で挙式するのが若い女性の憧れだった。ブライダル関係の花に限れば、小資金で、自分のセンスと技術が活かせると思った。持男さんも資金援助をしてくれた。

44歳の時、机1つで起業

森本さん制作の正月飾り 輪にしたヤナギの枝に古代米と緑の葉(松などおすすめ)をさし、紅白の水引でまとめた

 目白駅近くのウィークリーマンションで、机一つと電話1台で美栄さんは44歳の時、「花よろず」を起業した。ある日、女性誌を飾るブライダルのページを見たら、ウェディングドレス姿のモデルが手にしているブーケは造花ばかり。気になって雑誌社に電話をかけたら、3カ月後に「ブーケを造って欲しい」と依頼の電話が!
 当時、若い女性の人気No.1だった菊池桃子の特集ページで、室内デコレーションもブーケも、美栄さんが制作。爆発的な反響を呼び、次々にオーダーが舞い込むようになった。店舗も設け、一時は13人も従業員を抱えていた。立ち退きは転機となった。
 国立のカフェでも月末の月、火曜にはフラワーアレンジ教室も開催している。季節の花のアレンジとランチを楽しむ教室で、高齢者や子連れ、障害を持つ人も歓迎している。

■Cafe&Flower 花よろず

ガレットランチセットより

◇水・金・土・日曜11:30~18:00。ガレットランチセット1300円、カレープレートランチセット1000円。◇木曜11:30~18:00、手打ちせいろ蕎麦セット。特製だし巻き玉子付き980円。◇営業日には明日葉デザート他甘いガレット数種、コーヒー、紅茶他500円~。◇国立市中1-13-50、電話番号042-505-4742、Fax042-505-4752。新年は1月10日からの予定。時折休むので、事前に電話で問い合わせを。

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