五感で着物を楽しむ -柄合わせ、色遊びの魅力-

きものりさいくる工房五箇谷店主 五箇谷桂子さん

01_P029_01_02 着物を着る機会が多い正月。自由な発想で個性的に着物を楽しむ若者たち。自分のセンスを信じて、五感で着物を着る人が増えてきたと「きものりさいくる工房五箇谷(ごかや)」店主・五箇谷桂子さん(55)はいう。

ユニオンジャックの帯

英国国旗から考案した帯で(後ろはロンドン橋)

英国国旗から考案した帯で(後ろはロンドン橋)

 立川駅南口。マンションの5階に「きものりさいくる工房五箇谷」がある。この日、五箇谷さんは黒の大島紬の着物に英国国旗のユニオンジャック柄の帯。帯揚げの赤色がアクセントになっていて着物になじんでいる。
 このユニオンジャック柄の帯は、昨年暮れに娘2人とロンドンに遊びに行った際に、木綿の大判プリント生地で考案したものという。
 「ロンドンでは我が国の国旗を活用してくれてうれしいと喜ばれました」。
 マイケル・ジャクソンのファンだった五箇谷さんは、マイケルが亡くなったときに哀悼の意を込めて、「マイケル帯」を数本作った。友人が描いたマイケルの絵を黒のラメ入り帯や喪服の帯にアイロンプリントで転写して、周囲をラインストーンで飾った。
 「好きな役者の似顔絵を羽織の裏地に描いたり、帯に描いたり、着物で自由に自分を表現することは昔からあったことです」。

着物駆け込み寺で勇気をもらって

マイケル・ジャクソンの画像をラインストーンで飾った帯

マイケル・ジャクソンの画像をラインストーンで飾った帯

 同店を訪れるのは、帯と着物の柄合わせや色選びを見てほしい、という女性が多い。中には「ユーチューブを見て自分で帯を締めてみたけれどこれで大丈夫ですか」「もらった着物の紋を隠したいから、紋の上から小さなワッペンを貼ったのですが……」などの質問もあり、“駆け込み寺”のような存在だ。
 「五箇谷さんは否定することなく、素敵よとまずほめてくれますね。そしてこうすればもっと良くなるなどアドバイスをしてくれるので自信が付きます」と30歳代の女性はいう。
 「着物はデザインが決まっているので着る人の個性次第で見栄えが変わる。着る人が主役の衣服です。ぜひ自分らしく着こなして欲しい」。

貴重な染めと織りの文化

 着物は日本の伝統技である染めと織りの文化から生まれた貴重なもの。「しきたりや決まりごとにとらわれて、まだまだ敬遠されている。染めや織りの素晴らしい文化を守り発展させていくためにも、着物を着る機会を作って楽しんでほしい」と五箇谷さんはいう。

 「きもので出かける会」を年に数回主催している。
今年も3月6日フォレストイン昭和館(昭島市)で「ひなまつり会」を開く。
小学生から80歳代まで100人が着物姿で集う。
 ■11時~18時。日・水曜休み。
電話番号:042-540-8408

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