がんカフェ 地域で支えあう一歩に がん患者と家族、医療従事者の交流の場

日本人の2人に1人ががんになる時代。入院治療を終えた段階から、新たな闘いが始まるといわれる。再発や転移の恐れ、「ホルモン療法を勧められたが……」など、深刻な悩みを抱えている患者や家族と医療従事者が、お茶でも飲みながら……といった雰囲気で話し合う「がんカフェ」が広まりつつある。がん患者を地域で支え合う一歩として訪ねてみた。

がんカフェたま

医師も看護師も同じ地平で(ふらっとカフェ)

医師も看護師も同じ地平で(ふらっとカフェ)

 立川駅北口より徒歩7分、立川女性センター・アイム学習室で、「がんカフェたま」が4月から第3土曜の午後に開かれている。
 乳がん患者を中心とした患者会「NPO法人ブーゲンビリア」(内田絵子代表)、終末期の迎え方を考える「多摩ホスピスの会」(高田久仁子代表)、在宅療養を支援する「在宅ホスピスケア・ボランティア」(中村克久代表)が、がん患者の地域サポートとして立ち上げた。
 3回目の6月21日には、患者と家族、遺族6人と看護師や薬剤師など医療従事者6人、三団体のスタッフ5人が3つのテーブルに分散して、自己紹介から始まった。
 「今年初めに胃がんの手術を受け、肝臓にも転移しており、今後どうやって生きていけばいいのか……」と、深刻な状況ながら自己紹介を終えてホッとした顔の男性。「今年4月に乳がんの手術をして、来週から抗がん剤治療を受けるので、体験者の話を聞きたい」という女性に、看護師の一人は「私の場合は吐き気に苦しんだけど、個人差もあり、ケロッとしている人も」と、仕事に復帰した体験を伝えていた。先の女性は励ましや慰めよりも勇気を得たと笑顔を見せた。
 5年前に食道がん、その後、舌がん、下咽頭がんの手術を受け、肺にも転移しているという夫の状態を沈痛な表情で語った女性も、「でも、夫はスーパーに行くのが最高の息抜きで」と、話すことで心にゆとりを取り戻したようだ。それが「がんカフェたま」スタッフたちの願いだ。
 事務局の岡田美佐子さんによると、応援団の医療施設の医師もシフト制で毎回参加する予定になっているそうだ。今回は都合で欠席したが、患者に向き合うというより、ピア(仲間)サポートとして参加して、がんとの付き合い方をアドバイスしてくれるという。
 ◇次回は7月19日(土)13時半~15時半、立川女性センター・アイム5階学習室で無料。予約制で電話番号080-1163-5281ボランティアさくら岡田さんへ平日10~16時に。Eメール ccafetama@tpc-net.com

ふらっとカフェ@東久留米

話すことで心にゆとりが生まれる(がんカフェたま)

話すことで心にゆとりが生まれる(がんカフェたま)

 高齢で日常生活が厳しかったり、がんを抱えて地域で療養している人がフラッと立ち寄れる「ふらっとカフェ」は西武池袋線東久留米駅西口徒歩5分。東久留米本町郵便局前の「東久留米白十字訪問看護ステーション」で、月に1回土曜の午後に開かれている。緩和ケアの医師・看護師が中心のNPO法人 緩和ケアサポートグループ(河正子理事長)と同訪問看護ステーション(中島朋子所長)が協働で、3年前に立ち上げ運営している。
 24回目を迎えた先月21日は、30代~80代の15人ほどが参加。まず、司会の河さんから安心して語り合える場としての約束が伝えられた。互いに励まし合ったり、相手の気持ちをおもんばかること、自分にとってよかった治療方法などを参加者に勧めないことなどで、「ここで話されたことは、ここに置いていってください」。
 続いてスタッフも参加者の輪に入って近況を話す。医師も看護師も職種は前面に出さない。緩和ケア認定看護師の資格を持つ中島さんは「ふらっとカフェですから、集まる人との関係も “ふらっと(フラット)”で、立場や職種も問わないでいられる場なので」と言う。カフェ終了後にはアロマの会や手芸の会がもたれることも。
◇「ふらっとカフェ」は月1回土曜日に開催。次回は7月19日13時~15時。毎週月・木曜14~17時「ふらっと相談室」も。申し込み不要、無料。東久留米市本町2-2-5本町ビル1階、電話番号042-420-7637 Eメール npocsg@ac.auone-net.jp

清瀬市「がんカフェ」

 清瀬市にある信愛病院に事務局をおき、2カ月に1回開催される。次回は7月26日13時半~15時半、清瀬けやきホール2階第3会議室(清瀬駅北口徒歩4分)。無料。申し込み不要。電話番号042-491-3211がんカフェ事務局(信愛病院 北川さん) Eメールinfo@gan-cafe.main.jp

多摩市「がん哲学外来」

 3年前、多摩市立グリーンライブセンター(モノレール多摩センター徒歩7分)でスタート。「がん哲学外来」はNPO法人がん哲学外来理事長の樋野興夫・順天堂医学部腫瘍学教授が提唱し、全国に広がっている。がん告知を受けている人、治療中の人、家族や友人たちがリラックスした雰囲気の中で語り合う場としている。毎月第2土曜13時~15時開催。次回は7月12日。無料、申し込み不要。開催当日の連絡は電話番号042-375-8716。他の日はEメールtglckkcpcc@gmail.comへ

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