わんわんパトロール10年 ビーグル犬「チキータ」 小金井二小の児童と毎日登校

 毎朝、小金井橋交差点で地域の児童を迎え、小金井市立小金井第二小学校まで一緒に登校。校門前で児童たちとふれあい、「アイドル」と呼ばれているビーグル犬雌・チキータは15歳9カ月。飼い主の尾崎庸子さんと登校パトロールを続けて10年が過ぎた。人間で言えば80代半ばで、足腰は衰えてきたが、朝7時にはスタンバイ。

パトロール登録証をリードに

チキータはみんなのアイドル=小金井橋から玉川上水沿いを歩く

チキータはみんなのアイドル=小金井橋から玉川上水沿いを歩く

 今年一番寒気で冷え込んだ朝7時40分、小金井街道と五日市街道交差点の北東角に、手旗を持った永井孝子(85)さんが現れた。ここは小金井市内でも一、二を争うほど交通量が多く、登校児にとっては危険カ所だ。永井さんが見守りパトロールを続けて20年以上になる。雨の日も風の日も、大雪の日も。
 赤いバンダナを首に巻いたチキータと尾崎さんが現れると、「チキ、今日も頑張ろうね。お互いに同年代だから」。永井さんは尾崎さんの実母で、桜町3丁目に住んでいる。リードには「わんわんパトロール=小金井警察署・小金井国分寺防犯協会」登録証が取り付けられている。
 桜町3丁目地域から小金井二小に通う児童は現在約20人。毎朝の顔が揃うと、永井さんの合図で小金井街道を渡り、五日市街道を横断。小金井橋から玉川上水右岸に沿って西へ。「今日はチキの後ろ肢が上がっているね」「チキータ頑張れ」と、最近は児童たちに励まされながら、チキータも前へ前へ。

同校には22世帯が登録

 

校門前にはフレンちゃんとカンタくんも登校生を迎えていた

校門前にはフレンちゃんとカンタくんも登校生を迎えていた

 約10分、校門前にたどり着くと、三々五々登校してきた児童たちにも、チキータはモテモテだ。散歩を兼ねて、見守りや防犯に協力している「わんわんパトロール」仲間のボーダーコリーのフレンちゃん、マルチーズのカンタくんも、ふれあい活動に参加してくれた。声をかけたり、なでたりして、児童たちは笑顔で校門をくぐって行った。
 「自宅で犬を飼えない児童にも、ふれあえる機会を持ち、癒されたり、思いやりの心が芽生えれば」と尾崎さん。
 同小で「わんわんパトロール」に登録しているのは22世帯。東京都内でも登校やふれあい活動を実施しているのは、唯一だと言う。

動物ふれあい教室を機に

尾崎さんにごほうびをねだるチキータ

尾崎さんにごほうびをねだるチキータ

 来秋、創立70周年を迎える同小の真壁玲子校長の話では、2007年から毎年6月、新一年生を対象に「動物ふれあい教室」を実施してきた。人間と犬の違い、犬との安全な接し方、動物にふれることを通して、思いやりを。命あるものと、地域でよりよく暮らすのがねらいだ。
 生後4歳の時、チキータは重度の椎間板ヘルニアで手術後、3カ月も闘病。1年のリハビリを乗り越えて歩けるようになった。その喜びと感謝の気持ちから、庸子さんの母校でもある同小の「動物ふれあい教室」に協力。チキータは初回からふれあいメイトを務めてきたので、全校児童545人と友だちだ。
 小型の猟犬であるチキータは仕事に忠実で、褒められ、ご褒美をもらうことが大好きだ。老化が進んで、後ろ肢を引きずりながらも毎朝、登校パトロールに出かけようと待ち構えている。そして、お仕事を終えた後、つぶらな瞳で、庸子さんからのご褒美を待っている。そのチキータの愛らしいこと!

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