聖地ルルドとヌヴェール 車いすの旅 体験と写真を本『Ave Maria』に -八王子市 小山優子さん-

 「2013年5月、車いすで旅したフランスの聖地ルルドとヌヴェールの貴重な体験と写真を残して、何かのお役に立ちたいと願っていました。その願いが叶い、写真に“いのちの言葉”を添えた本が誕生しました」と、八王子市の小山優子さんから、フォト&メッセージ集『Ave Maria』が届いた。「あなたの“いのち”は、どんな宝石よりも美しく輝いています」というメッセージから始まって、写真に添えられた一語一語に心が洗われ、澄んでくる。

障碍は生きる障害にならない

ルルド・ロザリオ大聖堂前で小山優子さんと介助者の浜田カズエさん

ルルド・ロザリオ大聖堂前で小山優子さんと介助者の浜田カズエさん

 ラテン語で「こんにちはマリア」「おめでとうマリア」という意味が込められた新刊『Ave Maria』を手に、「この本は多くの人の支えがあって実現した旅の記録で、その貴重な体験を活かしたい」と、笑顔で語る小山優子さん。
 進行性筋ジストロフィーで重い障害を抱えながらも、障害者自立支援事業やセミナー企画会社「ルルドコーポレーション」を立ち上げて約9年になる。
 そのスタッフら11人と2013年5月、フランスとスペインの国境に近い聖地ルルドとヌヴェールを旅してきた。
 160年ほど前、貧しく病弱な少女の前に出現した聖母マリアのお告げにより、掘った洞窟から清らかな泉が湧き出した。その水を浴びると不治の病が癒えたという「ルルドの泉」伝説の地で、今日、年間600万人が世界各地から訪れる聖地だ。
 20代で発病した小山さんにとっても、「障碍は生きる障害にならない」と導いてくれた地であった。

絵本感覚で楽しんで絵のように飾ってほしい

ヌヴェール愛徳修道会サン・ジルダール修道院礼拝堂で、祈りを

ヌヴェール愛徳修道会サン・ジルダール修道院礼拝堂で、祈りを

 6日間の旅に同行してくれた染谷昌宏さん(石川県羽咋市)が撮影した写真に、小山さんの“いのちの言葉”を添えた同書は、縦横約20㌢71頁。ページを繰るごとに見開きになるよう、糸綴じにされている。「絵本のように開いて、絵のように飾って欲しい」と、綴じ方や紙質、レイアウト、字体にもこだわった。
 ルルドのロザリオ大聖堂の前で、ケアスタッフ主任の浜田カズエさんと微笑む写真には「神の愛を伝えるため 今 この時 この時間を生きる」と、メッセージを。同聖堂前の広場を車いすで横切る写真には「心は どこへでも どこまでも 歩いて行ける」と。
 これらの言葉は、折々に小山さんがボールペンで手書きしておいたメモを、パッチワークのように貼り合わせてから、選び抜いた。数年前まではパソコンのキーボードも打てたが、首に負担がかかりすぎるので、ドクターストップがかかった。右手首から先は小山さんに残された貴重な機能で、各メッセージはまさに“いのちの言葉”だ。

訪問先にもお礼の気持ちをとメッセージには英語訳も

02_P148_01_07 小山さんの“いのちの言葉”には英語訳も付けられている。上智大学英文科卒後、翻訳家として活動している三好洋子さんが、縁あって快く引き受けてくれた。「ルルドやヌヴェールでも、大聖堂や修道院などの未公開や撮影禁止エリアも快く許可して下さった。そのお礼として完成した本を送るために、英語訳を加えることにしました。フランス語訳がよかったかもしれないけれど」と、小山さんはいたずらっぽく微笑んだ。
 ◇『Ave Maria』 1800円+税。送料1冊300円、2冊350円。申し込み・問い合わせ ?03・3359・0451 サンパウロ・宣教推進部、?090・9235・4779 kkルルドコーポレーション
 ★抽選で3人に差し上げます。3面のプレゼント欄参照。

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