生活を支え、医療につなぐ

「コロナ感染による自宅療養支援室」 国立市

自宅療養者を支える支援室

激増する新型コロナウイルス感染で保健所、医療がひっ迫している中、国立市では、8月17日、自宅療養となった陽性者を「一人にさせない」と医療と生活支援をする「新型コロナウイルス感染症自宅療養支援室」を立ち上げた。食料支援、医療相談をしている自治体はあるが、支援室という1つの部署を設置したところは少ない。

自宅療養者は120人

室長の葛原千恵子さん

 国立市は人口約7万7000人と小さな市だ。コロナの新規患者数は、7月末から8月にかけて急激に増え8月は300人を超えた。自宅療養者は8月24日時点で120人以上に。
 同支援室は国立市役所の2階にある。保健師6人、事務職3人の9人が交替で従事している。対象となるのは市内在住で自宅療養中の人だ。血中酸素飽和度を測るパルスオキシメーターの貸出、生活物資(食料品や日用品)の申し込み受付及び給付、電話・タブレットを使ったオンライン相談、保健所との連絡調整、市内かかりつけ医・国立市医師会協力機関による診療の調整、訪問看護ステーション・薬局との連絡調整などをする

医師とつながって安心した

貸し出し用パルスオキシメーター

 対応時間は土、日、祝日を含む9時から17時。電話が途切れることなく鳴る。
 高齢の一人暮らしの女性からの電話だった。「保健所からパルスオキシメーターが届いたが電池の入れ方が分からない」と。電話口で説明をしたが「うまくできない」という。この時の話し方と新しく届けたパルスオキシメーターの数値(正常値は96〜99%)で、異変に気づき、別居の家族と連絡をとった。結果緊急搬送され、何とか受け入れ先の病院が見つかり入院できた。
 子どもから感染したという40代の母親は訪問した医師と保健師の顔を見てほっとしたと。「ひとりで心細かったと思います。きめ細かな電話相談などを通して、自宅療養者の孤立と重症化を防ぐためのサポートをしたい」と同支援室長の葛原千恵子さんは言う。

在宅療養には限界がある

食料は約10日分。リストの中から注文。支援室以外の部署の職員の連携で購入、配達する

国立市は「24時間365日、安心・安全なまち くにたち」というヴィジョンを掲げ、市民が安心して住み続けられるよう、日頃介護と医療との連携に心がけているまちだ。だから市内の医療関係者に知恵を借りながら同支援室を作ることができたと永見理夫(かずお)市長。
「だが、在宅医療には限界がある。高度医療ができる施設の設置を早急に国、都にやってもらいたい」と訴える。
国立市電話番号042-576-2111(内線792/793)

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