八王子産 パッションフルーツが旬

栽培14年、浜中俊夫さん〈八王子市〉

今年の八王子産パッションフルーツの出荷が始まった。そこでパッションフルーツ生産者の浜中俊夫さん(48=同市犬目町)の農園を訪ね、芳醇な香りと酸味と甘みたっぷりなトロピカルな味の楽しみ方を聞いた。

わずか10時間の開花

八王子駅北口からバス。20分ほどで「甲の原」のバス停についた。浜中さんのサトイモ畑に隣接してパッションフルーツ畑がある。一反二畝(1200平方㍍)に400本が栽培されている。
パッションフルーツは南米原産のつる性果樹でトケイソウ科トケイソウ属の果物。つるから野球ボール大の青い丸い実がいくつもなっていた。中には熟して赤紫色のもある。平均100グラムと意外と軽い。「1本の木に平均40個の実がなります。熟すると自然に落下するので収穫のピークを迎える9月まで、朝、昼、夕方と一日3回、コンテナに集積します」と浜中さん。年間1.6トンを出荷。JA八王子の中のパッションフルーツ生産者組合(2013年結成。13人)の出荷総量(4.5トン)の3分の1に当たる。
その名前から「情熱」を連想するが、花の形がキリストの磔刑(たっけい)を思い起こさせるところから「パッション(受難)の果実」と呼ばれている。
「受粉を確実にするため手作業でやります。開花は10時間という1日花なので、咲いたその日の午後4時までにやらないと花は閉じてしまいます」。受粉して実がなるのは60〜80日後だ。

華やかな香りと酸味と甘さ

浜中さんの自宅庭の作業場でパッションフルーツをいただく。冷蔵庫から表面がシワシワになった赤いパッションフルーツをとりだし、ナイフで横半分に。スプーンで黒い小粒の種とゼリー状の果肉を混ぜて口の中に。パイナップルに似た香り、ジューシーで甘酸っぱい。「種を噛む人もいますが、私はゼリー状の果肉と一緒にのど越しを楽しみます」と浜中さん。夏にはピッタリの味だった。
美味しくいただくには「追熟」が欠かせないという。収穫して常温で2日から5日置いて皮がシワシワになってきたら酸味が抜けて食べごろに。夏は5時間ほど冷蔵庫で冷やすと味がひきたつ。炭酸飲料やアイスクリーム、ヨーグルトなどにかけたり、冷凍にしてシャーベット状の果肉を楽しむのもオススメ。
「78歳の母親はこの味が好きで毎日、ジュースにして飲んでいます」と栽培歴14年の経験をもつ浜中さん。ビタミン類も豊富でアンチエイジング効果も期待できるという。クエン酸も含まれているので疲労回復にも。ジュースやサイダー、ジャムなどの加工品も人気だ。
洋菓子店「ペールノエル」みなみ野店では8月31日まで、パッションフルーツを使ったケーキ「HACHIOJI EGG」(880円)を提供。慶応大学の学生とのコラボで誕生したケーキだ。
「今では市内の40以上の飲食店で使っていただけるようになり、感謝しています。これからは市外にも販路を広げたい」と浜中さんは意欲的だ。
●通信販売 「浜中園」で検索。9個箱入り2700円+送料。「JAタウン」「JA八王子オンライン」からも。
●店頭販売 「道の駅滝山」、JAふれあい市場ほか、市内の大型スーパーでも扱っている。一個300円前後。

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