安心できる手作りの味 創業60周年を迎える洋食店
オーナーシェフの米沢徹さんは、1947年東京生まれ。1955年にお父さんが国分寺で「レストランヨネザワ」を創業。本格的な洋食を外で食べることがまだ珍しかった時代の特別なレストランとして人気で、小学生だった米澤さんもその味をしっかり舌に覚えた。長じて1984年、玉川上水駅南口に同じ店名で店を引き継ぐ。「父の店の時代からまったく同じ料理を出しています。同じでもレベルは高くなっていると思っています」。
パスタ、ドリア、ステーキ、カレー、季節のスープ、ビーフシチュー、魚のムニエル、マッシュポテト、デザートのケーキやアイスクリーム、どれもボリュームたっぷりで華やか。「ご馳走」をイメージさせながら、どこか懐かしさもあるこれら洋食は、「ニューヨークフレンチ・スタイル」。第一次世界大戦時代のニューヨークで広まった、高級フレンチにイタリアンの庶民性が加わった料理のことだそうだ。
こだわりは、手をかけて下ごしらえをし、添加物や出来合いの調味料に頼ることなく、ソースから手作りしていること。ボリュームはたっぷりでも飽きのこない優しい味に仕上がっている。「自分でも毎日食べるから、安心できる料理を作りたい」。
昼は一人でやっているのでゆっくりペースを楽しんで。国立音大に近く、店内のピアノで学生さんによるミニコンサートが開かれることもある。