vol.1 秀吉と赤いキムチ

八王子の教室で韓国語を教えるキム・ソンヒョンさん

八王子の教室で韓国語を教えるキム・ソンヒョンさん

 初めまして。今回からコラムを担当する金善瑩(キム・ソンヒョン)です。日本に嫁いで23年目、今は八王子で韓国語の講師をしています。
 日本に初めて来たのは5月でした。最初の晩、畳から草の匂いを感じてとっても感動しました。清清しい緑に包まれたような気分でした。今まで生活してきた韓国の床暖房のオンドルとは違う畳の部屋で、ここは日本だなと改めて思いました。それから、しとしと雨が降る梅雨時や湿気が多い日本の夏の生活で自然のものから作られた畳の威力を分かるようになり先人の知恵にも気が付きました。これから韓国の文化を紹介して皆さんと交流が出来たら嬉しいです。

みなさんお馴染みの白菜キムチ

みなさんお馴染みの白菜キムチ

 さて、韓国といえばキムチ、キムチと言えば「赤い色」を思い浮かべます。ところがキムチの「赤い」色のルーツが豊臣秀吉であることは意外に知られていません。16世紀に秀吉が朝鮮に出兵した際、兵士たちが凍傷予防のための防寒対策として唐辛子を履き物などに挟んでいたことが知られています。その後、唐辛子は朝鮮半島に広がり、やがて食品として品種改良が行なわれキムチに使われるようになったといわれています。

以前は白キムチ

 これは韓国の百科辞典で紹介されているキムチの歴史からですが、それまでは塩味の白いキムチが一般的でした。そのため辛い味を出すために山椒(サンショウ)を、赤い色を出したい時はケイトウの花で出していたようです。唐辛子を使い始めたことで魚の臭みを抑え、塩分の使用量が減ったためキムチはさらに進化しました。植物性と動物性が混じった朝鮮半島の独特な野菜醗酵食品に発達し、健康食品として現在に至ります。今では日本の食卓にも欠かせない一品になっています。
 暖かくなる今の季節、キムチも酸っぱくなりやすいです。ゴマ油を引いた鍋に軽く汁気を絞ったキムチと砂糖を少し入れて炒めると、美味しい炒めキムチが出来上がります。
 毎日何気なく食べるキムチですが日本と韓国の深いつながりが見えるように思います。
 こんなふうに日韓の生活や文化を比べながら楽しいコラムにしていきたいと考えています。
 (コラム「ソンヒョンのソウル日和」は毎月下旬号に連載します。)

Comments are closed.