vol.5 「消費税増税+コロナ禍不況」(4)

 現在の日本経済を襲っている「消費税増税+コロナ禍」による景気後退は、18年11月に始まったとされています。この5月で後退期間は31か月になります。
戦後、最も長かった後退期間は、第2次石油ショックに襲われた時の36か月間です。今回の後退期間は、まもなくそれを超え、戦後最長となる恐れが大です。
後退期間が長引くにつれ、そのシワは弱いところに現れてきます。現に、中小・零細企業で飲食業を中心に廃業するところが増え、パート、アルバイト、派遣など、非正規社員として働いていた人が多数、職を失うなどということが生じています。
政府は何をなすべきでしょうか。大きな課題が三つあります。
第一は、コロナ感染症の拡散を一日も早く止めることです。そのために緊急事態宣言を発出し、国民に行動自粛、企業等には休業を呼びかけているのだと言われそうですが、国民や企業に呼びかけるだけでは不十分です。政府自らが行動することが必要です。感染者を一人でも多く見つけ出し、保護・隔離すること(そのためにPCR検査を飛躍的に拡充させること)、ワクチンの入手に努め摂種をすすめること、保健所、医療機関に十分な人手、予算を注入すること、等々です。
第二は、痛手を受けている企業や人々に、企業が存続できるよう、人々が生活していけるよう、十分な手当てをしていくことです。
第三は、コロナ禍を拡散させずにすむ方法で景気の回復を図ることです。例えば、消費税減税(税率を5%にまで引き下げること)がそれです。景気を回復させる、貧しい人々の暮らしを助ける、中小企業の経営を支えるという効果が期待できます。すでにヨーロッパ諸国を中心に、世界中で50か国以上が採用している政策です。日本政府は学ぶべきです。
(暮らしと経済研究室 山家悠紀夫)

Comments are closed.