vol.32 井の頭恩賜公園 - 武蔵野市・三鷹市 -

百周年の公園を歩き 75周年の文化園を堪能

開花の前にのんびりと

01_P113_arucoco_11 1917年(大正6年)5月に開園、今年100周年を迎える井の頭恩賜公園を歩く。江戸に初めて引かれた水道「神田上水」の水源である井の頭池を中心に、ソメイヨシノが花開く桜の季節は大変な賑わいになる。寒さがまだ残る今はまだ静かで、ゆっくり散歩を楽しめる。
 井の頭池では、2013年度から3回「かいぼり」が行われてきた。「かいぼり」とは、農閑期にため池の水を抜き、魚を捕獲したり、護岸の補修点検を行う管理作業のことで、近年は公園の池などでも行われている。水質の改善や在来種回復とともに、身近な自然への関心を深める効果も期待されている。

動物園ではなく文化園

 井の頭恩賜公園内にあった動物園を前身として、1942年(昭和17年)5月に井の頭自然文化園が開園し、こちらは今年で75周年。1942年といえば戦争の時代で、動物舎の建設に必要な鉄材は使えず、当初の計画を大幅に縮小しての開園だった。
 困難な時代でも開園したのは、そんな時代だからこそ、未来を担う子どもたちのために、自然を心から学び理解する自然教育を、という思いがあったのではないか。注意深い仕草でモルモットを優しくなでている小さな男の子を見ながら、そんなことを考えた。

大人も楽しい文化園

 「モルモットふれあいコーナー」や「リスの小径」など、子どもが大好きなコーナーはもちろん人気だが、大人がじっくり楽しめる場所があるのも特長だ。野口雨情の書斎を移築した「童心居」の周囲には、農園芸職員によっていろいろな種類の「竹垣」が設えられている。竹垣の種類の多彩さとそれぞれの美しさに見とれた。
 文化園の西側にある「彫刻館」は、長崎平和祈念像で知られる彫刻家・北村西望(1884―1987)の作品200点が見られる圧巻の美術館だ。館内にはステージもあり、イベントにも使われている。2月19日、26日の13時半~15時にはコンサートが開かれるそうだ(入園料だけで見られる。定員150人)。

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